takegrigriの今昔物語

団塊世代のじじぃが昭和時代から見てきたことを書いています

女性専用電車が来た!!~女性専用車両ではなくて~

4月から首都圏、近畿圏で通勤、通学で電車を利用することになる人も多いかと思います。
特に首都圏、近畿圏以外から来て、通勤・通学で電車を利用する人は満員ラッシュに戸惑う人も多いのではないでしょうか。
僕も近畿圏で高校の通学に電車を利用していてある程度の満員電車に慣れてはいましたが、首都圏に来てその満員電車の混み具合には驚きました。
また平成になってからは、満員電車での痴漢被害の問題などもあることからか、今ではほとんどの鉄道で女性専用車両を設けています。
しかし女性専用車両は車両数も限定されているので、ラッシュ時は普通車両と変わらず満員のようで女性専用車両だからと言って楽な通勤ではなさそうです。

僕は高校通学に京阪電車を利用していました。首都圏ほどではありませんが、いつもある程度は混む電車です。
高校2年(1965年)だったと思いますが、あるときホームに入ってきた電車がガラガラにすいていました。
「うわー!こんな電車があるんや、ラッキー!」と思って乗ると、何か雰囲気が違うのです。乗っている人は全部女性です。しかもほとんどが小学生、中学生、高校生の女の子です。何か間違ったことをした感がひしひしと伝わってきました。
その時、「この電車は女性専用電車です。男性は乗れませんのでご注意ください」と駅と車両内の両方のアナウンスがありました。
僕はきまり悪くなり、あわてて下車しましたが、こんな電車があるなんて初めて知り驚きました。

この電車は、今普通にある女性専用車両付の電車ではなく、全車両が女性専用の電車なのです。最初の頃は4両編成でしたが、後の頃になると6両編成になったと記憶しています。
この女性専用電車は翌日以降も定時に来ました。噂では、沿線にある小・中・高・短大を併設する女子学園が生徒のために特別に仕立てた電車だということでしたが、真偽は分かりません。学園の生徒だけではなく、他校の女子生徒や一般の女性も乗車することができたようです。

状況を知らないおじさんがこの電車に間違えて乗ってしまい、駅員に注意されて降りるという光景を何度か目撃しました。僕と同じように決まり悪そうに降りていく人もいましたし、状況を把握できないまま降ろされる人もいました。

この女性専用電車は僕が高校を卒業するまで続かなかった記憶があるのですが、それも確かではありません。
上京してだいぶ経った頃に、女性専用車両を設けた電車のことがテレビで紹介されましたが、その時にこの女性専用電車のことを思い出しました。