takegrigriの今昔物語

団塊世代のじじぃが昭和時代から見てきたことを書いています

全校生徒1000人でウサギ狩り

僕が小学3年(1957年)の時、耐寒訓練として、全校生徒参加でウサギ狩りが行われました。ただ、記憶では1年生、2年生は行かなかったと思います。ですから、3年生が最年少で、かつ初めての体験です。
ただ、1年生、2年生が行かなくても、1000人近くの生徒がいます。大規模なウサギ狩りです。

ウサギ狩りを行うと聞いて、「ウサギ狩りってホンマにウサギを捕まえるんかな」「どないしてウサギを捕まえたらええのかな」「ウサギってすばしっこいから捕まえられへんと思う」などと、初めてのウサギ狩りについて友達と話をしていました。

冬のある寒い日、バスで現地(生駒山地飯盛山)に行きました。一旦全員で山の上にのぼり、山の上から全生徒が横並びになり、麓に向かって各学年が先生に指示された方向に下りていきます。これでウサギを追い込むというのです。といってもけもの道を歩くわけではないので横一列にはならず、道のあるところをある程度かたまって歩く形になります。声を出してウサギを追い込むわけでもなく、ただただ歩くだけです。ですから、子供心にもこんなやり方でウサギを追い込めるのか疑問でした。
ウサギ狩りは3、4時間ぐらいで終わったと記憶しています。ひょっとしたら2、3時間だったかもしれません。
何しろ寒かった記憶があります。母がパッチ(関東ではももひきというようです)を穿かせてくれ、手袋も着けていきましたが、当時の防寒衣類では寒かったです。
弁当を食べた記憶がないのですが、山の上で食べたのかもしれません。水筒を持っていった記憶はあります。当時の水筒には保温機能がないので温かったお茶が冷たくなっていて、お茶を飲むと余計に寒くなりました。

結局、一度もウサギを見ることなく学校に帰ってきました。
しかし、翌日の朝礼では先生が「昨日、皆さんが頑張ってウサギ狩りをしたのでウサギを○○匹捕まえることができました」というので、どこでどうやってウサギを捕まえたのか不思議でした。

翌年もウサギ狩りがありましたが、この時は前年よりも短く感じました。これは、1学年上になったからかそう感じたのか、それとも実際にウサギ狩りの時間が短くなったためかは分かりません。
この年もウサギを一度も見ることなく学校に帰ってきました。
翌日の朝礼では先生が「ウサギを△△匹捕まえました」と言っていましたが、捕まえたウサギの数は前年よりも少なくなっていました。

さらにその次の年にはウサギ狩りは行われませんでした。耐寒訓練という言葉も聞かれませんでした。
なぜウサギ狩りがなくなったかは説明がないままです。

今から考えると不思議な行事でした。ひょっとしたら戦前教育の名残りがあったのかもしれません。
だから途中でウサギ狩りがなくなったのかなと思っています。

なお記憶では、初めてのウサギ狩りが3年生の時だと記憶していますが、もしかしたら2年生(1956年)の時だったかもしれません。
そうすると、2年生でウサギ狩りを初めて体験したことになります。